土木デザイン設計競技 景観開花。2017

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株式会社 東京建設コンサルタント

東京建設コンサルタントは、1960年の創業以来、総合建設コンサルタントとしてさまざまな分野で実績を積み重ねてきました。そして、先端な技術者集団として、常に業界をリードしてきました。

二十一世紀を迎え、ますます地球温暖化、人口問題、資源の涸渇が深刻化しています。人類が安全・安心で豊かな生活をするには、これらの問題を避けて通ることはできません。私たちは、このようなグローバルな視点で公共事業に取り組んでいます。

わが国でも、さまざまな環境問題が顕在化するなか、地震・津波、豪雨などの災害に強い国土づくりが緊急的な課題となっています。

当社は、これらの地球環境問題や防災に確実に対応するため、本社組織である地域環境事業本部、環境防災事業本部、環境モニタリング研究所を日々充実させており、平成30年6月20日に“かすかべ環境防災研究センター”を開所いたしました。

過去、営々と整備されてきた大量の社会資本ストックの老朽化が顕在化し、社会問題化しています。当社は、既設構造物の長寿命化を図り、最適な維持管理計画を提案するため、ライフサイクル本部を拡充し、万全の体制としました。

更に、公共事業を取り巻く環境がますます厳しくなるなかで、事業化段階における住民参加と地域合意形成、発注者支援のためのCM、PM、民間資本導入支援のためのPFI/PPPなど、新たな事業執行マネジメントにも積極的に取り組んでおります。

建設コンサルタントに求められる役割は確実に大きくなってきており、決してとどまることは許されません。

東京建設コンサルタントは、「次代への構想〜Design for Next Age」を事業方針に掲げ、先人たちが築き上げてきた歴史や風土を真摯に学び、そして知恵や技術を確実に受け継ぎ、常に時代の先端に立ち、培った高度な技術サービスを通じて、安全安心で、豊かで潤いのある社会資本整備に貢献してゆきます。

「学校を主軸とした地域再生のシンボル」
—釜石市立唐丹小学校・釜石市立唐丹中学校・釜石市唐丹児童館—

2018グッドデザイン賞・ベスト100 受賞

本計画のある釜石市唐丹町は、唐丹湾の美しさと生業と生活が一体となった集落の落ち着きが共存する漁業集落です。本計画は、津波被害を免れた旧中学校の敷地内に被災した小学校、中学校、児童館を集約するというもので、それぞれが連携しやすい教育環境を整備し、また防災拠点としての強化を図ることで、学校を主軸とした地域再生のシンボルとすることが望まれました。仮設校舎による学校運営が続けられる中で残る裏山をできる限りなだらかに造成し、一般的にはスケールの異なる土木設計と建築設計を繊細にコーディネイトすることで、急斜面であることを生かしながら、新しい学校の魅力を紡ぎだすことを意図しました。

(設計・監理)
乾久美子建築設計事務所・東京建設コンサルタント 釜石市唐丹地区学校等建設工事設計業務特定設計共同体

(グッドデザイン賞ベスト100 2018「釜石市立唐丹小学校・釜石市立唐丹中学校・釜石市唐丹児童館」のページ)

釜石市立唐丹小学校・釜石市立唐丹中学校・釜石市唐丹児童館全景

「ダムデザインのブレイクスルー」 ―内海ダム―

土木学会デザイン賞2017最優秀賞 受賞

内海ダム上流域は名勝寒霞渓を含む瀬戸内海国立公園が広がり、堤体の直下流には既存集落が近接している条件から、周辺自然景観との調和と下流集落からの圧迫感低減という景観面での配慮が重要課題であった。こうした要請より、基本計画段階から景観検討を開始し、14年間に亘り地道な景観づくりのマネジメントを行った。

当社担当:地域環境事業本部 流域文化部 井上 大介/細部デザイン

(土木学会デザイン賞2107 最優秀賞「内海ダム」のページ)

内海ダム全景

「機能に忠実な姿の追求」 —嘉瀬川ダム—

土木学会デザイン賞2017優秀賞 受賞

 全面越流式堤体の圧倒的な存在感が本ダムの最大の景観的特徴である。選択取水塔、予備ゲート操作室等の様々な付属施設のボリューム・形状・配置を機能的に最適化し質感をダム本体のそれに揃えることで、機能に忠実なダムの姿に近づけることに力点を置き、その結果として周辺の美しい自然風景の中に質実かつ控えめに存在するダムとなることを目指した。

当社担当:九州支社 地域環境部 伊東 和彦/ダム本体実施設計支援

(土木学会デザイン賞2107優秀賞「嘉瀬川ダム」のページ)

嘉瀬川ダム全景